なぜ、人は行列に並ぶのか?日本人特有の心理とは?
連日、新型コロナウィルスのテレビ報道やSNSによって国民の不安は広がっています。
「あのお店、すごい行列だ!物がなくなるに違いない!並ばなければ!」
「○○が不足するらしい。買っておかないと!」
そんな思いがあるのでしょうか。
お店の前やレジ前に並んでいる人たちをよく見かけるようになりました。
このように行列を見かけたり口コミによって、みんなに右ならえの行動を起こすことを、
「バンドワゴン効果」といいます。
バンドワゴン効果とは?
ウィキペディアによると、
ある選択肢を多数が選択している現象が、その選択肢を選択するものを更に増大させる効果。「バンドワゴン」とは行列先頭に居る楽隊車であり「バンドワゴンに乗る」とは時流に乗る・多勢に与する・勝ち馬に乗るという意味である。経済学・政治学・社会学などで遣われる。
とのことです。
うーん。
わかったようなわからないようなって感じですね。
営業テクニックの1つとして利用されている心理効果なんですが、
「売れているみたいだから買ってみよう」
「〇〇ちゃんも〇〇ちゃんも持ってるから欲しい!」
といったように、多数の人が選択しているものだから正しいものだと判断してしまう効果のことです。
日本人ってこのタイプ多いんですよね。
流行りものにとびついたり、行列のお店が気になったり、人の持ってるものが欲しくなったり。
とにかく他人の行動が気になります。
目的志向なのか、リスク回避なのか
例えばあなたが営業マンから化粧品を提案されたとします。
A「この製品を使いはじめて、肌のツヤや張りが良くなったって皆さんから好評いただいてるんですよ」
B「この製品を選ばれる方って、特に肌トラブルで悩んでいた方に多く支持をいただいているんです」
あなたはどちらのほうが心動かされますか?
Aを選んだ人は、「キレイになりたい」っていう目的志向型、Bを選んだ人は、「荒れた肌にはなりたくない」というリスク回避型と言えます。
別にどちらが良くてどちらが悪いかというわけではなくて、どちらのほうが行動を移そうと思えるかということです。
よって冒頭に書いた、新型コロナウィルスの報道やSNSによって買い物に並ぶ人たちは「リスク回避型」と言えるでしょう。
逆に、iPhoneの新作を手に入れるために並ぶ人たちは「目的志向型」と言えます。
このように行列に並ぶ人たちにも特性があるのです。
おもしろいですよね。
この2つの特性について読み解いてみる
よく「行列に並ぶ人の気持ちがわからない」といった話を聞きますが、おそらくそう思っている人たちは「リスク回避型」が多いんじゃないかと思います。
「あれが欲しい」「あれが食べたい」に対しての熱量が少ないので、「並んでまで・・・」という気持ちになると思われます。
しかし、自分が困るかもしれないといった事態に陥ると、おそらく行列に並ぶのは「リスク回避型」の人たちではないでしょうか。
ディズニーランドで行列に並んだり、ラーメン店で行列に並んだりすることに抵抗を感じない人、それを苦と思わない人は「目的志向型」でしょう。
並んだ先に「美味しいものが食べられる」「優越感に浸れる」「SNSにアップできる」といった目的があるので、そこに行動のエンジンがかかるのです。
なので、「マスクが手に入らない」「紙製品がなくなるかも」といったものに対して熱量が少ないため、どこか他人事だったりするのです。
仮にこれを利用した転売屋たちは「目的志向型」、ということになります。
もちろん、どちらの特性にしても強度に個人差があるので「どっちも並ばないよ」って人もいるかと思います。
場合によっては半々の人もいるでしょう。
しかし、多くの人はどちらかに分類されると思うので、この特性を理解していれば人との会話・商売などでも役立つのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。